実店舗の売上減を通販でカバー。やってみると思わぬ販路や予想外のお客様が発見できた。信州の味噌、漬物を作り続けて119年。有限会社 酢屋亀本店。(長野県長野市)。

予想もしなかったところにお客様がいらっしゃる。インターペーパーで広角に広告を打ったら期待していなかった成果が。3,000件以上の顧客増に手応え。電話応対は社員全員で改善、向上を続ける。

〈お話を伺った方〉

有限会社 酢屋亀本店

営業部通販課

篠塚 操様

※本記事の取材日:2021年6月9日(リモートで行わせていただいております)

篠塚 操様

―御社の創業について教えていただけますか

篠塚 操様(以下、篠塚):味噌や醤油の醸造の老舗で創業者が修業し、暖簾分けしていただいたことが始まりです。修行先の屋号「酢屋」と、初代の名が「亀吉」ということで「すや亀」という社名となり、明治35年に創業いたしました。

―通販事業開始の経緯はどのようなものでしたか。

篠塚:1975年頃、地元だけではなく全国の方に自社の商品を食べていただきたいという想いから通信販売を始めました。業界では通販に乗り出す会社は珍しい時代です。最初は社長自ら1枚のチラシを作り300~400件あった名簿に郵送していました。少しずつ定番商品に信州の季節の味、みその加工品を加え増やしていき今は24頁のカタログになりました。

―御社の売上構成比について教えていただけますか。

篠塚:現在、卸が約60%、通販20%、残りは2店舗での店舗販売です。コロナ禍で観光客が減り、店舗の方は特に売り上げが下がりましたがインターペーパーのおかげもあり、通販を盛り上げることができました。

通販に使う媒体は紙がメインです。既存のお客様へのカタログ発送や、地元のフリーペーパーなどへの出稿、インターペーパーを使っています。ネット販売は現状15%~17%です。長年のお客様も多いので、まだまだ、電話・FAXでの注文が多いです。

―お客様はどのような方々でしょうか。

篠塚:家庭を持たれている40代以上の主婦の方が多いですね。中には90代の方もいらっしゃいまして、長いお付き合いをさせていただいております。

やってみて分かったことですが、お漬物は男性のお客様が多いです。おふくろの味やふるさとの味として懐かしく感じてくださるようで、ご自身でお電話してくださいます。インターペーパーで広告を出したお漬物は、半数近くは男性のお客様からのお電話です。

―インターペーパーの導入経緯をお聞きできますでしょうか。 

篠塚:コンサルタントの方経由です。以前から定期的にご訪問いただいてお話をしていく中で、停滞期があり、お客様を増やしたいという話しをしていました。地元では定期的に広告を出していましたが、もっと全国にお客様を増やしたいという想いがありました。ですが、広告について全く知識がなく、どの媒体へどうやって出せばいいのかわからなかったのです。そこで提案していただいたのが、インターペーパーでした。

―導入された時にご不安はありましたか。

篠塚:どこに掲載されて、どのような流れでお客様からのご注文を取るのかが少し心配でした。ですが信頼していたコンサルタントの方からの紹介でしたので前向きにとらえ安心してやってみようと思いました。

―導入後の成果はいかがでしょうか。

篠塚:結果としては、昨年よりも3千件以上、お客様が増えました。はじめは遠隔地でもありましたし、食文化も違うので北海道や九州の媒体へは掲載しない方向でしたが、週刊誌は全国への発刊なので選べません。しかし、結果として全国に広く認知され、とても嬉しく思っています。

広告商品はみそ漬ですが、2回目以降はみそ漬以外の多種注文を頂いております。広告の特典として、買われた個数によって当社の1番人気の味噌をつけたことで、「味噌がおいしい」とリピート注文くださる方が増えました。

また、当社は原料や無添加、昔ながらの製法にこだわっております。市販されている食べやすい物とは少し違いますがお客様からの嬉しいお声も多く、今後も自信をもって広めていけると再認識できた事も成果のひとつです。

―実際の売り上げは、どのくらい上がりましたか。

篠塚:昨年、インターペーパーを使って2割ほどはアップしました。カタログの発送は、以前は、1万1千件くらいでしたが、この夏は1万4千件以上に増えました。コロナ禍でもあったかと思いますが、インターペーパー導入からのお客様が増えている事が1番大きいと感じております。

―リピート率はどのくらいでしょうか。

篠塚:昨年のお歳暮期で20%程でした。500~600件のお歳暮関係の注文をいただけました。

―御社が感じられている、インターペーパーのメリットは何でしょうか。

篠塚:やはり全国どの媒体でも同コストで、成果報酬だという事が良いですね。以前、他の企業さんから、大手新聞社の純広告が安く出せると言われて試してみましたが、反応がまったくなく本当にがっかりした事がありました。その点、インターペーパーは、電話があった分だけのお支払いですので安心して利用できます。

あまり馴染がない媒体名で、どんな反応なのか始めは心配でしたが、各地域の新聞や新聞折り込み、雑誌などに掲載していただくことで、地元以外の今まで取引が少なかった地域など広い範囲にわたりお客様が増えたことが本当に良かったです。始めは心配もありましたが安心して掲載できる良い媒体さんばかりで感謝です。

―御社が感じられている、インターペーパーのデメリットはございますか。

篠塚:問合せだけで終わってしまう時があり少し気になりますが、そこは納得しております。

あとは購入の際、4個から送料・代引き手数料無料と広告に掲載しておりますが、ギリギリで買っていただく方が多かったり遠隔地ですと正直なところ収支がマイナスになります。ですので、購入量を増やしていただくとお味噌をプレゼントしていることを一声かけさせていただいております。

―電話対応について気を付けていることはございますか。

篠塚:基本、通販の担当は3名ですが、電話は事務担当の女性の協力も得て6~7名で対応をしております。今までも全員電話応対はしてきているので安心して任せられますし、どの社員が電話に出ても皆同じようにお客様への対応ができていると思います。通話料も発生してきますが、電話を受けたら時間を気にせず、誠実に対応をしています。

それができているのも長い歴史あるお店を構えていることもありますが、「お客様優先」が社内浸透されているからだと思います。電話応対も社員間で意見交換などしながら実際の電話応対のよい人の内容は称賛や共有をし、気になったところは注意し合う環境です。研修にも参加し、常によい応対ができるよう心がけております。

また、回線は2本なので、電話が集中するときは、つながりにくくなってしまうことがございますが、その際は丁寧に謝罪をしております。

―弊社並びに、インターペーパーの改善要望はございますか。

篠塚:システムから、掲載日は確認しておりますが掲載日が分からなかったり、突然掲載される事もあるので、できれば事前に掲載日がわかるとありがたいです。

要望としては、まだ掲載されていない地域もあるので、何かしら掲載できれば嬉しいですね。

―御社の今後の展望についてお聞かせください。

篠塚:通販については、今後も紙からもっとお客様を増やしていきたいですね。そのためにもインターペーパーをもっと活用させていただきたいと思っています。

会社の社是に「不易流行」とあるのですが今後も変えてはいけないものは守りつつ、時代と共に変化しながら商品開発も進め幅広い年代や地域に当社の製品を広めていきたいですね。

―本日は、ありがとうございました。